日学・黒板アート甲子園®︎ 2023年大会 結果発表

日学・黒板アート甲子園®︎ 2023 全入賞作品を公開!

募集期間:2023年7月3日(月)~9月4日(月)
応募作品総数(4部門):241点
参加学校総数(4部門):153校
参加生徒総数(4部門):1688人
各部門をクリックすると入賞作品をご覧になれます。

審査員 大会総評

  • 三澤 一実氏(武蔵野美術大学教授)

    審査は例年になく議論が盛り上がり、結果として全員が納得出来る決定に達しました。それは、作画レベルが向上して来たことにも関係します。黒板アートの表現技法がこれまでの大会であらかた出尽くし、目につくテクニックで注目を集められなくなってきたとも言えます。そのことは、純粋に表したい世界を思い描く力、いわゆる主題の勝負となってきたという事です。どうしたら自分たちの思いを伝えることができるのか。見る人の気持ちを動かす事ができるのか。そのためにどの様な描き方をすれば良いのか。表現のステージが一段上がったと言えるでしょう。
    ジュニア部門のレベルの向上も目を見張ります。その年代にしか描けない表現が魅力的です。動画部門も動画の特長である時間と変化を生かし、十分に練り上げられた作品が増えてきました。来年が楽しみです。

  • 熊沢 加奈子氏(日本チョークアーティスト協会 会長)

    まずは、プレ大会から9回目となる今年2023年の黒板アート甲子園の審査員を務めさせていただき、今年も厚く御礼申し上げます。当初の開催時期が春で、現在は9月ですが、時期が変わること・時を経ていくことで、春に限定しないモチーフやデザイン性の高い黒板アートを年々数多く拝見させていただき、毎年大変感動しております。応募作品は一つ一つをじっくり拝見させていただいて、それぞれの想い・こだわりなどもコメントから感じ、高校生の皆さんが挑戦していく気持ちの純粋さに感銘を受けています。今年もどの作品も大変素晴らしかったです。描く想い、仲間と力を合わせてひとつのことを完成させる、そのプロセスこそが大切で、すべての参加高校生へ情熱賞を気持ちとして授与させていただきたいです。チョークからこのような素晴らしい作品が生まれるとは誰が想像したでしょう。ひとつの線・点が生み出す「絵(アート)」というものが、人を感動させるちからがあることを、この黒板アート甲子園で実感しています。皆さん今年も大変素敵な作品をありがとうございました。また来年も皆さんの熱く、純粋な想いの作品を心より楽しみにしております。

  • 西村 愛子氏(駒沢女子短期大学准教授)

    今年も多くの魅力的な力作が寄せられる中、最終審査では高校生や中学生が「今にしか描けないリアルな表現」について焦点が当てられました。技術的なリアリティだけでなく、テーマにおいてもリアリティを兼ね備えることが、最終評価において重要な要素の一つとなりました。このような表現には、観る者に説得力を与える力があります。黒板アート甲子園が年々発展し、多くの作品を参考にできるようになりましたが、今の自分たちにしか描けないオリジナリティのある絵を考え出すことが重要です。そのために、チームでディスカッションを行い、共通のビジョンを持って作品を制作することで、絵の力強さが増していくのではないかと思います。また、選外となった作品の中には、独自のタッチや斬新なアイデアが輝くものがありました。更なる向上を目指すためには、黒板の四隅まで丁寧に描いたり、色彩の明暗に注意を払ったり、動画制作においては撮影時の画角に注意を払ったりするなどで、些細な意識の違いで作品を一段と際立たせ完成度の向上につながっていくと思います。来年度も皆様の挑戦を心より期待し、観る人の心を打つ新たな表現に出会えることを楽しみにしています。

  • 吉田 朋弘氏(日学株式会社代表取締役社長)

    日学・黒板アート甲子園®︎2023大会に応募してくれた生徒の皆さん、応援してくださった多くの関係者の皆様、誠にありがとうございました。
    2015年に開催したプレ大会から数えて9回目、日学・黒板アート甲子園®︎も次回はいよいよ10周年を迎えます。
    お陰様で今年は中学生が参加するジュニアの部の応募作品が100を数え、クオリティも高校生に劣らない作品が増えてきました。裾野は少しずつ広がり、関わる生徒さん達と作品を観て共感・感動する人々は、確実に増えていると思います。
    開催当初は「黒板をキャンバスに見立てた若者たちの素晴らしい作品を、きちんと評価し、アーカイブとして残したい」という想いでスタートしましたが、やがてそれは「黒板アートという素晴らしいムーブメントを、一過性のブームに終わらせたくない」という考えに変わりました。
    そして現在は「黒板アートというクールで日本独特の芸術分野を、世界に伝え、文化として後世に残したい」という気持ち、気概で取り組んでいます。
    今後も引き続き日学・黒板アート甲子園®︎にご期待頂くと同時に、皆様の温かいご支援・ご協力をよろしくお願い致します。