日学・黒板アート甲子園®︎ 2022年大会 結果発表

日学・黒板アート甲子園®︎ 2022 全受賞作品を公開!

募集期間:2022年7月4日(月)~9月2日(金)
応募作品総数(4部門):224点
参加学校総数(4部門):138校
参加生徒総数(4部門):1457人
各部門をクリックすると受賞作品をご覧になれます。

審査員 大会総評

  • 三澤 一実氏(武蔵野美術大学教授)

    黒板アート甲子園も回を重ねるごとに応募作品の完成度が高まり、特に本年度は審査が難しくなってきました。今まではテクニックや描写力で魅せていた作品も、それだけでは選に残らなくなってきたのです。これからは主題(何を表したいのか)が明確でメッセージ性や物語性が強い作品が残るでしょう。この表現主題については、単なるテクニックや描写力などの技能を越える力を持っています。なぜなら技能は表したい内容に付随して磨かれ工夫され発揮されるからです。ぜひ主題に高校生らしい切り口を見いだして、表し方を工夫して作品表現につなげてみてください。
    さて、ホワイトボードの作品については今回最優秀賞が出ませんでした。黒板とチョークに比べて表現技法が限られていて扱いにくいのかも知れません。新たな表現技法を開拓すれば可能性が開かれるでしょう。
    中学生のジュニア大会も充実し、高校生との差が接近してきました。今後の展開を大いに期待いたします。

  • 熊沢 加奈子氏(日本チョークアーティスト協会 会長)

    今年も未だコロナ禍であるもののコロナを悲観することなく共存していく制作エピソードやテーマが見受けられ、全体的に非常にポジティブなイメージの大会となりました。
    仲間と共に力とアイディアを表現していくこの黒板アートで表現されるおのおのの世界観は、動物であったり食べ物であったり、自分たちが生活する環境を描いたもの、存在しない世界等、多種多様で毎年その想像力に驚かされます。
    今回はメイン大会に匹敵するほど中学生の部もレベルがあがってきており、素晴らしい作品の数々に感動いたしました。
    動画についても著作権をきちんと理解して音源を活用し、編集スキルや創意工夫にも学生の意思や熱意を垣間見ることができました。
    今だからこそ描けるテーマ、想いをこの黒板アート甲子園に表現してくれる学生さんの熱意を今大会でも感じることができ、私自身もエネルギーをもらい、黒板アートのさらなる挑戦、可能性や発展がどのような世界になるのか、今後も非常に楽しみにしています。

  • 西村 愛子氏(駒沢女子短期大学准教授)

    昨年度は、コロナ禍での学校生活のストレスを発散するような表現が印象的でしたが、今年度は、国内外の経済・社会における深刻な問題に真剣に向き合う表現が多かったことが印象的で、大変興味深かったです。
    AIを使って一瞬で綺麗な絵や動画を生成できるこの時代ですので、手で描く作品においては、思いやメッセージがよりいっそう重要になります。作品をどのようにプレゼンテーションするかは、作品自体の評価を左右する要素にもなります。審査にあたり、技術的に完成度の高い作品が多くありましたが、メッセージ性の強さで差が出ました。中学生・高校生ならではの感覚を素直に表現していることを高く評価しました。
    また、メッセージを強く印象づけるために、視覚や聴覚でストーリー展開のできる動画はとても有効な表現方法なので、今後動画部門へのご応募が増え、新たな表現への挑戦を期待しております。

  • 吉田 朋弘氏(日学株式会社代表取締役社長)

    3年目を迎えて未だに新型コロナウィルス問題は完全終息しない状況ですが、本年も日学・黒板アート甲子園®︎2022大会を開催出来ました。応募してくれた生徒の皆さん、応援してくださった多くの関係者の皆様に、心から御礼申し上げます。
    メイン大会ではこれまで実力派でありながら、最優秀賞には届かなかった長野県のエクセラン高等学校が初受賞され、今年もまた新たなチャンピオンが生まれました。本当におめでとうございます。
    今年特筆すべきは、中学生が参加するジュニアの部の量・質両面における充実でした。高校生に混じっていても見劣りしないハイレベルな作品を多数お寄せ頂きました。
    また、動画の部は、実のところ主催者側・審査の側も、どの様な作品を募るべきか、どう評価するべきか模索しているのが実情なのですが、それとは関係無しに意欲的な作品が集まり、確実に毎年レベルアップしている実感があります。
    本年12月には『日学・黒板アート甲子園 作品集 第2弾』が発刊予定で、今大会の作品も掲載されますので、ぜひお手に取ってご覧ください。
    黒板アート甲子園は2015年のプレ大会から計8回を数えますが、まだまだ発展途上です。描き手にとっても、鑑賞する側にとっても、もっともっと楽しく進化すると思いますので、これからもどうぞご期待ください。